2018年7月29日(日) 晴れ
フィリピンの公用語は「フィリピノ語」という。しかし、実際にはこの「フィリピノ語」とマニラがあるルソン島などで話されている「タガログ語」はほぼ同一視されている。
ところで、ここセブ島で話されている言語は「ビサヤ語」という。特にセブで話されている言語はビサヤ語に属する「セブアノ語」だ。
ビサヤ語話者は、セブ島を始めボホール島やミンダナオ島、ネグロス島やレイテ島の一部地域という広大なエリアで話されているが、その中でもセブは「ビサヤ語が強い」と言われる。他の地域がビサヤ語とタガログ語を半々くらいで使うのに対し、セブでは一貫してビサヤ語だ。
セブに人に言わせると彼らは「タガログ語が嫌い」なのだそうだ。
なんでもタガログを喋っている奴は鼻につくらしい。ちょうど関西の人が東京弁を気取っていると感じるようなものだろうか。
タガログ語(=フィリピノ語)はフィリピンの公用語なのでフィリピン人は皆学校でタガログを習う。そのため、セブの人もタガログ語を話すことができる。
しかし問題はタガログ語を母語とする人たちはビサヤ語を話せないということ。
ここセブにはマニラなどタガログ語圏出身の者も少なくない。彼らはビサヤ語があふれたこの町で苦労していることだろう。
さて、私の友人でタガログ語が堪能な日本人の M 氏がいる。
氏はその類まれな言語能力を活かし、日本にいた頃からフィリピン人コミュニティを相手に活躍をしてきたのだ。
そんな氏がタガログ語での講演依頼を受けた。ミングラニーラという街のタガログ語の集会に招かれたというので一緒に連れて行ってもらった。
30人前後のフィリピン人が暖かく迎えてくれる。
日本人がフィリピンでタガログ語の講演をするというのは珍しいのではないだろうか。
M 氏は流暢なタガログ語でステージ上で熱心に話をしている。そして会場のフィリピン人も熱心に聞き入っているようだ。
残念ながら私はタガログ語がわからないので話の内容は一ミリも理解できなかった・・・
講演が終わり、私も英語で彼らと会話を楽しむ。
すると、なんと会場で我々のために軽食を準備してくれているという。
食事場所は講演会場の外。
わざわざこのためにパンシットを作ってきてくれたようだ。食べ物があるとフィリピン人はハッピーになる。我々は食事をありがたく頂きながら彼らとの会話を楽しんだ。
今回の講演に同行して気づいたのは、タガログ語はスペイン語の語彙が多数取り入れられていること、そして英語由来の単語も多いこと。
そのため、スペイン語が少し話せる私はタガログ語の字面を見るとなんとなく意味が理解できる。しかし、話し言葉になるとお手上げだ。
セブにいると基本的には英語だけで生活ができてしまう。しかも、普段日本人と一緒にいることが多いのでビサヤ語やタガログ語を使うことはまずない。
しかし、フィリピン生活もすでに4年目。
そろそろタガログ語かビサヤ語でも勉強したほうがいいだろうか?
ただ覚えたところであまりビジネスには役立たない気もする・・・
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