2021年2月21日(月) 晴れ
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メールやアプリ、オンライン会議システムなどで離れた場所にいながらコミュニケーションが容易に取れる時代。そんな時代にあっては手紙を送るということの意味は薄れてきているのかも知れない。ましてや、海外への郵便ともなると「ちゃんと届くのだろうか?」と不安になることもあるだろう。
それにも関わらず、毎年日本からフィリピンに手紙を送り続けている男がいる。
今回は、そんな男の物語である。
その男は私が新卒で入社した某旅行会社で同期入社だった人物。
彼は特に筆まめという訳ではなかったが、年賀状だけは毎年欠かさない男だった。
私は年賀状を出す習慣がなく、もらっても返信しないために次第に誰も送ってこなくなったのだが、彼だけは現在に至るまで懲りずに年賀状を送ってくれる。
今年は意図せずフィリピンを離れ日本に居を構えているのだが、セブの以前住んでいた住所に彼からの年賀状が届いたとセブの友人から連絡が入った。
それがこちら。
おわかりいただけただろうか・・・
奇怪なことに年賀状に映る写真の中央には「2020」という数字と「ネズミのイラスト」がプリントされている。。。
そう、実はこの年賀状、2020年正月に向けて投函されたものが2021年になってようやく届いたのだ!
果たしてこのハガキは国境だけでなく時空を飛び越えてきたのか?
思えば、彼のフィリピンへの年賀状チャレンジの歴史は長い。
過去の状況を見てみよう。
まずは2017年。
この時は残念ながら年賀状が届かず、11ヶ月後の2017年11月22日に送り主の元に返送されている。
ただ、この時は私が以前住んでいたマンダウエ市からセブ市の IT パークに移り住んだ後だったため、旧住所に宛先人がおらず返送されたのだ。
そんな彼は一度の失敗で懲りる男ではなかった。
翌2018年正月に再びセブへ向けて年賀状を投函。
数週間後、無事に届いた。
ハガキには「この年賀状届いてくれー!!」の文字が・・・
無事届いたことを報告した際の彼の感想は、「フィリピンの郵便もやればできるね」だった。
郵便が宛先に届いただけで評価されるフィリピン郵便、それでいいのか?!
さらに2019年正月へ向けて彼は年賀状を試みる。
投函する前の彼からのメッセージには「今年もフィリピン郵便にチャレンジの季節がやってきました」と書かれている。もはや彼にとってはフィリピン郵便との闘いであり挑戦なのだ。
しかし、この年の私は、日本の温泉旅館にセブの人材を送り込むというプロジェクトを進めるため、能登半島の旅館で年末年始を迎えることになっていた。
すると、なんということでしょう。
この年の年賀状は能登半島の温泉旅館に届けられたのだ。
しかも、12月30日に投函して1月3日に届くという日本郵便の優秀さを見せつけられる結果となった。
そして、問題の2020年。
2020年1月1日にポストに投函する様子がメッセンジャーで送られてきた。
この時の私の返答がはからずも「いつ届くだろうか…」となっているのは、その後起こることについてなんとなく予感があったのかも知れない。
そうして、およそ1年の時を経てすでに主人のいない住所へと届けられた年賀状。
だが、ここでひとつの疑問が残る。
これまでこのハガキは何処に行っていたのだろうか?
ハガキの中央に押印された消印には CEBU CENTRAL POST OFFICE の文字とともに「JAN 24 20」という表記が見える。ということは、2020年の1月24日の時点ではこのハガキはすでにセブの郵便局に届いていたことになる。
だとしたら、このハガキは1年もの間セブの郵便局で何をしていたのだろうか。
さらによくわからないのが「JAN 24 20」の消印と重なるように押されているものに何やら「13」という数字が見えること。そして右下に押された日付のスタンプは大事な部分がかすれて 202X と判読ができない。2020年なのかもしくは2021年なのか・・・
それに1年以上も放置されたハガキをなぜこのタイミングで配送しようと思ったのか。
謎は深まるばかりである。
今回の事件を送り主に伝えると、「フィリピンの郵便事情、ある意味信頼できる。 時間かかり過ぎだけど。」との返答だった。
そんなハガキには AIR MAIL の文字が虚しく押印されていた。
これだけ時間がかかるなら船便でもよかったかも知れない・・・
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